Quantcast
Channel: 【駿河台大学】現代文化学部からのお知らせ
Viewing all 327 articles
Browse latest View live

都市探訪 実施報告2「夢の島で20世紀を想起」

$
0
0

現代文化学部 本間邦雄教授

 現代文化学部には、2年次生必修の「フィールド・スタディ」科目の1つとして、「都市探訪」という科目が設けられています。
 都市の現代に関係するいくつかのテーマをとりあげて、事前授業をしたうえで、実地見聞をおこなっています。その一環として、6月14日(土)に、「夢の島で20世紀を想起――第五福竜丸と臨海の今日」と題して、東京湾沿岸の、夢の島と臨海公園に行ってきました。総勢13名です。
 
 当日は幸い、雨にならず、東京メトロ有楽町線・新木場駅に午後1時集合。ここが夢の島公園の玄関口です。かなりの蒸し暑さですが、土砂降りの雨よりはずっとまし、とばかり一路、「第五福竜丸展示館」へ向かいます(徒歩15分弱)。

 第五福竜丸とは、アメリカのビキニ水爆実験で被曝した、まぐろ漁船です。
 1954年3月1日、南太平洋のビキニ環礁の巨大水爆実験で、立ち入り禁止とされた海域以外の周辺の島々や航行していた船舶も被曝し、まぐろ漁船「第五福竜丸」も被曝しました。船はそのまま、焼津港に戻りましたが、船員全員が被曝しており、その後、死者も出ました。東西冷戦の緊張のなかで、原爆に続いて水爆という核の恐ろしさを実感させる、国際的に注目をあびた大事件でした。
 その後、この船は船名を変えて使われたのち、やがて忘れられ、東京都のごみ廃棄物の埋め立て地となっていたこの地で廃船として処分されそうになりました。しかし、あの「第五福竜丸」であることが判明して保存運動がひろがり、当地が夢の島公園として全面的に模様替えするのに合わせ、現在の場所に記念館がつくられました。
 以上のように、実物の船体を見上げながら、ボランティアガイドさんの説明、解説を聞きました。被曝された船員の方々の証言を実感し、被曝船の数奇な運命と、その姿に刻印されている時代の記憶に、学生諸君も思いを馳せていたことでしょう。

20140708gbg_1.jpg

ボランティアガイドさんの説明を聞く参加者一同

20140708gbg_2.jpg

館内を巡る(左)、「第五福竜丸」のエンジンの屋外展示所で、記念撮影(右)


 その後、新木場駅に戻ります。JR京葉線で荒川を越えて一駅先、「葛西臨海公園」へ。
ここ一帯は、東京湾に臨む広々とした公園となっていて、徒歩5分ほどで、海へと広がる視界の一角に葛西臨海水族園があります。湾岸の今日を体現している、憩いの場です。梅雨の合間の土曜日だったこともあり、大勢の家族客や、若い人たちで賑わっていました。
 水族園では、多様な水棲生物の生態がわかるように展示され、マグロの回遊、ペンギンのパフォーマンスも見られます。また、身近な東京湾にもいろいろな海洋生物がいることに驚きます。
 人も館内を「回遊」するわけですが、ところどころに休憩場所もあり、学生諸君も、しばし涼むことができたでしょう。

20140708gbg_3.jpg

ペンギンも涼しそうに、こんにちは(左)、葛西臨海水族園入口、人工海岸の水際で、休憩(右)


 こうしていろいろ歩き廻るうちに、半日のフィールドワークも終わりました。参加者は、今後のレポート作成の材料も得たと思われます。
 全員点呼を取って、16時半、現地解散。葛西臨海公園駅から、JRで三々五々、帰路に着きました。


2014年度現代文化学部 『卒業研究仮題目』一覧について 

$
0
0

現代文化学部教務委員長

 現代文化学部では、卒業研究を4年間の学びの集大成と位置づけ、必修科目にしています。提出日は12月18日となっており、その後1月10日には卒業研究発表会が予定されています。

 卒業研究の作成に際しては、みずから問題設定をし、文献調査やアンケート調査、実験などにより資料を集めて論を構成し、そこから結論を導いていくという長期にわたる作業が必要になります。どのような切り口で論を立てるか考える――その試行錯誤が最初のハードルとなります。以下に掲載する卒業研究の題目は、7月に提出された仮題目で、試行錯誤の末にたどり着いた卒業研究の入口を示すものです。卒業研究完成に向けての最初の一歩がここに記されているのです。

 今年度卒業研究を提出する予定の学生は、他の学生たちのテーマに目を向けながら、みずからの論の方向性を見定め、より完成度の高い卒業研究を仕上げられるよう努力してください。10月には本題目の提出が予定されています。また3年生は来年度の卒業研究の準備としてぜひ参考にしてください。2年次生のみなさんにも、ゼミ選択の参考になるものとして、この題目一覧を参照してほしいと思います。

2014年度 現代文化学部卒業研究題目届一覧(241KB)

7月26日(土)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

第7回世界遺産検定を実施しました

$
0
0

現代文化学部 小林奈穂美准教授


 世界遺産検定は2006年から行われている民間資格です。世界遺産の価値を学習することは「自然と人間の共生」を学ぶことに繋がります。また、世界遺産は各地の文化、歴史、地理、自然環境を学ぶことになり、さらには、時事問題にも明るくなりますので、就活の一助にもなる検定です。特に最近の観光業界では、業界人の常識として注目され、社員教育にも取り入れられています。資格は4級から最上級のマイスターに分かれています。

 7月4日金曜日、世界遺産検定団体受験を行いました。本学での開催は4年目を迎え、通算7回目となります。

20140716gbg_1.jpg

 今回は3級検定に12名、2級検定に3名が挑戦しました。学年は1年次生2名、2年次生1名、3年次生8名、4年次生4名と全学年が受験しました。初めて3級にチャレンジする学生が多い中、3級・2級ともに再チャレンジの学生もいました。今回から検定の時間が3級は50分と変更になり、3級・2級ともに制限時間の半分が経過したところで退室ができるようになりました。退室する学生も何人かおりましたが、最後まで粘り強く取り組む学生が多かったことが印象的でした。

20140716gbg_2.jpg

 3級・2級は100点満点で60点以上が認定となります。結果は、8月に発表されます。試験監督のわたくしは、みなさんが合格するようにと、短冊に願いを込めました。

フィールドトリップⅠ 実施報告3 上野で見る日本の近代建築

$
0
0

現代文化学部 小林将輝准教授

 現代文化学部のエクスカーション(巡検)授業である「フィールドトリップⅠ」の第3回が6月29日(土)に実施されました。今回は「上野で見る日本の近代建築」と題して、日本の近代化にあたって多くのユニークな建物が建てられた上野を訪問しました。
 スタート地点である国立西洋美術館でのガイダンスを経て(左)、まず初めに向ったのは東京文化会館です(右)。東京文化会館はル・コルビュジエの弟子である前川國男によって1961年に建てられました。あいにく補修工事中で、建物はシートで覆われていましたが、その師匠と同じ石のパネルを用いた外壁が露出していたのでそこで撮影をしました。

20140722gbk_1.jpg

 次にやってきたのは東京国立博物館、通称トーハク(左)です。銀座の和光で知られる渡辺仁の設計をもとにつくられた本館は、洋式なのに仏閣のような屋根と門を持つエキゾチックな建物です。
 そのまま少し歩いて黒田記念館(右)へ。黒田記念館は旧歌舞伎座などをつくった岡田信一郎が設計を担当しました。建物正面は上下2層に分かれ、上の層には柱が均等に並んでいて整然とした印象を与えます。

20140722gbk_2.jpg

 すぐ隣の国際子ども図書館へ。明治期の終わりに帝国図書館として建てられたこの建物は、2002年に建物背面にガラスと鉄骨で出来た廊下部分をくっつけ(左)、国際子ども図書館になりました。西洋風でありながら現代風という美しくモダンな建物です。最上階にあるバルコニー部では、建物外壁の装飾も近くで見ることができます(右)。学生たちも出て写真を撮っていましたが、この建物はどこでも良い雰囲気の写真が取れます。

20140722gbk_3.jpg

 今度は東京芸術大学へ移動します。1880年に建てられたとても古いレンガ造り建築である赤レンガ1号館(右)と、黒田記念館と同じ岡田の手による陳列館を見ました。

20140722gbk_4.jpg

 すでに結構な数の建物を見たので一度休憩をはさみ、最後にスタート地点の国立西洋美術館へ戻ってきました。ここではボランティアスタッフの方による、ガイドツアーを行っていただきました。ガイドさんの丁寧な説明によって、この建物はル・コルビュジエのさまざまな独創的なアイディアと実用的な建築思想が随所に実現された建物だということがよくわかりました。

20140722gbk_5.jpg

 ツアーが終わり少し自由時間を取り、美術館の所蔵作品を見る時間を取りました。後で出されたレポートを見ると、学生たちはその建物自体だけではなく、所蔵されている美術作品に対しても関心を向けていたようです。
 学生たちは短い時間で多くの建物を回ったので大変だったと思います。おつかれさまでした。また、この授業の為に建物の見学を許可していただいた諸施設の関係者の皆様、特に私たちのために特別にガイドツアーを行っていただいた国立西洋美術館の方々には心より感謝いたします。

歴史探訪実施報告3「吉祥寺・三鷹のまちと文学者たち」

$
0
0

現代文化学部 吉野瑞恵教授

 フィールドスタディ科目の歴史探訪は今回で3回目の学外授業になります。

 学生たちは事前授業で三鷹ゆかりの文学者である太宰治や山本有三について調べ、玉川上水や井の頭公園の歴史について調べました。江戸時代に開削された玉川上水は、多摩川から江戸市中に水を引き入れるものでした。その玉川上水沿いの瀟洒(しょうしゃ)な洋館に関東大震災後に移り住んだのが山本有三です。玉川上水はまた、三鷹に移り住んだ太宰治の終焉(しゅうえん)の地でもありました。太宰治が女性とともに玉川上水に入水して亡くなったことはよく知られています。

 学外授業は、梅雨の谷間の7月12日、夏の太陽の照りつける中での実施となりました。当日は部活の試合と重なって参加できない学生がいたため、いささか寂しい人数となってしまったのが残念でした。

 三鷹駅を出発して玉川上水沿いの道を歩き、太宰治が入水した地点を確認しました。目印として太宰の出身地である青森産の石が置かれています。現在は多摩川からの水はこの地点まで流れておらず水量も少ないので、ここで太宰が入水して亡くなったというのが学生には想像しにくかったようです。

 そして山本有三記念館へ。ここでは「山本有三と国語」という特別展示を観覧しました。山本有三が、漢字制限や日本国憲法の口語化などの国語政策に関わっていたことは、あまり知られていないのではないでしょうか。破滅的な生き方の末39歳で亡くなった太宰治と、国会議員にもなって86歳で大往生した山本有三――対照的な二人です。

20140725gbg_01.jpg

山本有三記念館の前で

20140725gbg_02.jpg

山本有三の書斎(ここだけは和風です)

 暑さにめげることなく、さらに歩いて井の頭公園に向かいました。まず自然文化園で、67歳になる名物のゾウの花子さんに対面。その後、公園内の弁財天に行き、江戸時代に寄進された灯篭などを確認しました。この辺りは江戸時代には将軍の鷹狩りの鷹場になっており、広大な池とその中にある弁財天が庶民に信仰されて知られているだけでした。

20140725gbg_03.jpg

井の頭公園の池でボートを漕ぐ人々を見る学生たち

 井の頭公園を抜けて吉祥寺に向かい、戦後の闇市の面影があるハモニカ横丁へ。事前授業では闇市の意味も調べてあります。闇市の喧噪(けんそう)をはるかに想像しながらごちゃごちゃした路地を探索し、ここで解散となりました。

8月8日(金)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

「都市探訪」実施報告3 「東京駅と三菱一号館美術館」

$
0
0

現代文化学部 増田久美子准教授

 第3回目となる7月12日の「都市探訪」では、東京駅丸の内駅舎と三菱一号館美術館を訪れました。学習テーマは、「近代の都市文化を回顧しつつ、未来へと継承していくこと」です。

 まず学外授業に先立つ事前授業では、東京駅の建設から復原にいたるまでの歴史的・文化的背景を学びました。現在ある東京駅周辺は、江戸時代には参勤交代で江戸にやってくる大名たちの藩邸が軒を並べて賑わい、また、明治維新によって幕府が倒れると、官有地として陸軍の兵舎や練兵場が建てられるようになりました。ところが、1890年に三菱が丸の内界隈(わい)を買い取ることとなり、古い施設は取り壊され、まったく何もない茫(ぼう)漠とした原野(「三菱が原」)が出現します。ここから、中央停車場----東京駅----の建設が具体化してくるのです。

 東京駅の設計者は、日本の近代建築を代表する辰野金吾。彼は東京駅を設計するにあたり、「鉄骨煉瓦(れんが)造り」を用いました。これは関東大震災でも揺るがないほどの強固な建築法であり、大正から昭和にかけてはコンクリートという新たな材料が出てきたため、この構造をもつ建築物は急速に消えていき、その意味でも、東京駅は貴重な遺産ということができるのです。

 当日、わたしたちは復原工事の完了した丸の内駅舎について、ワークシートを活用して見学しました。「ドーム内の装飾レリーフは何のかたち?」「化粧煉瓦は当時のもの、それとも再現されたもの?」といった質問を確認しながら、歩きました。

20140729gbg_1.jpg
20140729gbg_2.jpg

 さて、1914年の東京駅開業とともに発展していったのが、丸の内オフィス街です。今回探訪した三菱一号館は、まさにこの街の原点といえる存在であり、英国人建築家コンドルによって設計され、1894年に竣(しゅん)工されました。1960年代に老朽化により解体されたものの、この歴史的建築物としての価値が認められ、2010年に美術館として開館されるにいたりました。

 そのかつての姿が再現された美しい外観を眺めたあと、わたしたちは美術館内部に入り「ヴァロットン展」を見学しました。独特の視点と多様な表現をもつフェリックス・ヴァロットンの作品は、100年以上前に描かれたものとは思えないほどモダン!日本初の回顧展ということで、じっくり鑑賞しました。

20140729gbg_3.jpg

 日本の貴重な近代建築遺産である東京駅と三菱一号館美術館。これらのもつ歴史的な価値を振り返りつつ、今後の都市文化も支えていく大きな原動力として、未来へと継承されていくことが実感できた一日でした。


8月9日(土)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

大学で採取した竹で流しそうめん!

$
0
0

現代文化学部 平井純子准教授

 2年生対象のプレゼミナールでは、駿大社会人基礎力の基礎的な力を育成するとともに、それぞれ担当の先生のもと、考える力、行動に移す力、協働する力、そして総合的な力を伸ばすための取り組みをしています。

 平井プレゼミの課題は大学や大学周辺の地域調査をし、その「宝」を探すことです。今回は、大学の宝である豊かな自然を活かし、他の大学ではできないことをしてみよう、ということで、ホンモノの竹で流しそうめんをすることになりました。
 
 大学の敷地内にある竹林で竹を切りだし、2つに割ります。竹を切ったこともなければ割ったこともない学生がほとんど。おっかなびっくり、ナタを使い割っていきます。

20140801gbg_1.jpg

 一方では竹でそうめんのつゆを入れる器作り。手のこで一つずつ、協力して作成です。

20140801gbg_2.jpg

 竹での作業の傍らでは、エコストーブを使って湯を沸かし、そうめんをゆでる準備です。なかなか火がつかず、四苦八苦でした。

20140801gbg_3.jpg

 出来上がったそうめん流し用の樋を設置し、いざ流しそうめん!苦労して作った道具で食べるそうめんは格別です!が、そうめんの茹で方が悪く、塊のまま流れてくるものもありました。そこはご愛敬。

20140801gbg_4.jpg

 楽しい流しそうめんでしたが、これら一つ一つの作業の中では、それぞれが協働し、声を掛け合い、助け合いながら作業する様子が、多くの場面で見られました。机上では得難い貴重な体験でした。そして本物の竹で流しそうめんをしたこともまた、貴重な体験だったことでしょう。

 後期は飯能市を対象として、「宝探し」をしていこうと思います。

20140801gbg_5.jpg

「旅行経営論」で外部講師をお招きしました

$
0
0

現代文化学部 小林奈穂美准教授

 「旅行経営論」は観光ホスピタリティコースの専攻発展科目です。毎年外部講師をお招きして、経営の最前線についてお話いただいています。今回は7月18日(金)に行いました。

 講師は前・旅行産業経営塾塾長、山田學さんです。山田さんは1956年に近畿日本ツーリストに入社以来、海外チャータービジネス導入や地球人学校創設など、数々の斬新な企画を打ち出し、旅行業界に革命をもたらした人物で、58年間の業界半生を書き綴った本「旅は人に生きる喜びを与えるものです」の主人公です。

 履修している学生は、この本を全員が読んでおり、主人公に会えるということで、この講演を心待ちにしていました。

20140806gbg_1.jpg

 最初に旅のすすめ、自己紹介、この日のために用意していただいた新聞のコラムについての話のあと、学生からの質問に大変丁寧に答えていただきました。「旅行業界が求める人材は?」「若者に期待することは?」「アイディアはどうしたら出てくるのか」「10年、20年後の旅行産業は?」どの質問に対してもわかりやすく情熱的に語る姿に学生も引き込まれていく様子が窺われました。その反応に応えるかのように、いつの間にか檀上から降りて学生のもとへどんどん近づいていきます。

20140806gbg_2.jpg

 グァム版林間学校である、地球人学校は、学生とともにスクリーンを見ながら解説していただきました。

 本の内容をもとに前週に行った"山田學検定"の成績優秀者には、賞状とオリジナルテレカ(今やいろいろな意味で貴重です)をいただきました。思いのほか成績のよかった学生は戸惑っていましたが、副賞までいただいて嬉しそうでした。

20140806gbg_3.jpg

 本にサインと捺印をしていただき、オリジナルのしおりまでいただきました。

 学生からのレポートが楽しみです。

8月23日(土)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

8月24日(日)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

フィールドトリップⅡ② 実施報告3 開港の歴史を知る/横浜を歩く

$
0
0

現代文化学部 小林将輝准教授

 現代文化学部のエクスカーション(巡検)授業である「フィールドトリップⅡ」の授業が、第2回に引き続き7月12日(土)に第3回が実施されました。
 今回見るのは「開港都市ヨコハマ」です。幕末期に西欧各国の使節が来日し、開港地となった横浜は、一漁村が急速に発展し、異国情緒あふれる大都市となった大変ユニークな町です。
 まず訪れたのは神奈川県庁。通称キングの塔です。1928年に完成したこの重厚な建物は、港から入る船が目印にしやすいようにキングの名にふさわしい立派な塔を持っています。とりあえず学生たちは資料用の写真を撮ります。

20140806gbg_4.jpg

 次は横浜税関。通称クイーンです。県庁よりやや遅れて完成したこの建物は、当時の税関長の意向でキングよりも高い塔がつけられることが決まりました。中には税関の展示があって、職員の方が丁寧に建物の説明をしてくれました。それによると、キング、クイーン、そしてこれから見る「ジャックの塔」、横浜開港記念会館の3つの建物がそのように呼ばれたのは、横浜に入港する船員たちのトランプ遊びに端を発しているとのことでした。

20140806gbg_5.jpg

 そのままジャックの塔、横浜開港記念会館へ行きます。これはもう少し古く大正時代の建物です。東京駅に代表される赤レンガ造りの代表的な建築のひとつです。館内に入ると、ボランティアのスタッフの方が施設の説明をしてくれました。後で出された学生たちのレポートを見ると、特に巨大なステンドグラスが印象深かったようです。巨大な窓も美しいですね。

20140806gbg_6.jpg20140806gbg_7.jpg

 次に訪れたのは横浜開港資料館です。展示を通して横浜が漁村から急速に発展し、西洋風の街並みを備えた都市へと変貌する様子がよく分かります。建物の脇には1854年に日米和親条約を締結したことを記念する記念碑があります。

20140806gbg_8.jpg

 ここで休憩がてら学生たちに課題を出しました。町にある「~発祥の碑」を探してくる、というものです。実は横浜の町にはあちこちに「~発祥の碑」が立っており、それを探すのも楽しいです。例えばホテル発祥の碑、電信や郵便、西洋理髪に銀行の碑などがあります。学生たちは地図を頼りに、幾つか発見してきたようです。

20140806gbg_9.jpg

 休憩後は山下公園を歩き、ホテルニューグランドへ。国立博物館などで知られる渡辺仁の設計による日本三大クラッシックホテルの一つです。中には美しい大階段と巨大な窓を持つ空間が広がっています。

20140806gbg_10.jpg

 最後に訪れたのは横浜中華街です。中華街は横浜の開港以後、中国人たちによってつくられていった街です。来日した西洋人たちは、日本人との応対をスムースにするために中国から彼らを連れてきたのです。この点からいうと、前回見た新華僑によって生まれた池袋のチャイナタウンとはその歴史が大きく異なることがわかります。

20140806gbg_11.jpg

 最後は三国志の英雄、中国の神様である関羽を祀った関帝廟でお参りをして解散しました。大変暑い日でしたが、みなさんよく頑張りました。お疲れ様でした。

オープンキャンパス実施報告

$
0
0

 8月8日(金)、9日(土)、オープンキャンパスが行われました。

 現代文化学部では両日合計4つの模擬授業に多くの受講生に来ていただくことができました。
 夏企画として、学部個別相談コーナーを7206教室に開設し、個別相談を行い、大勢の受験生が相談に訪れました。

 また学部展示では、学部のゼミ紹介を中心に、学部の特色等をパネルにして展示し、非常に見やすくわかりやすい学部展示に、参加の高校生、保護者の皆さんからも大変好評でした。

20140821gbg_01.jpg

 8月後半のオープンキャンパスが8月23日(土)、24日(日)に予定されております。
 多くの皆さんのご来場をお待ちしています!


授業の一風景 ―演習Ⅰから― 

$
0
0

現代文化学部 小林奈穂美准教授

 8月22日に自転車ツアー『おしゃれ東京コース』を実施しました。当初6月8日を予定していたのですが、台風直撃で順延となり、夏季休暇中の実施となりました。

 毎年3年生を対象に行っている学外授業で、今年は男子4名、女子6名が参加しました。一日かけて自転車で都内の観光ポイントを駆けめぐるという内容です。ロードバイクにヘルメットを着用する本格的なものです。

 最初にサイクリストである丹羽さんから、自転車のセッティングやギアの使い方、走行時の注意事項、コース概要などのレクチャーを受け、いざ出発です。

20140823gbg_1.jpg

 今回は、勝鬨橋~歌舞伎座~桜田門~国会議事堂前~迎賓館~神宮外苑 銀杏並木~青山墓地~六本木~東京タワー~溜池~築地場外市場と、約20㎞のコースです。

20140823gbg_2.jpg  20140823gbg_3.jpg

 この日の最高気温は34度ということで熱中症にならぬよう水分補給と日陰での休憩を適宜とりながらの走行です。背中にじりじりと太陽の熱を感じることも多く、全員で完走できるかどうか心配でしたが、時折訪れるオフィス街の日陰の走行や下り坂は思いのほか涼しく爽やかで、まずまずのサイクリング日和となりました。

20140823gbg_4.jpg  20140823gbg_5.jpg

 学生たちは、ツアーガイドと添乗員付きの受注型企画旅行に参加することで、旅を安全に楽しく催行するための当日の業務はもちろん、裏方業務や、顧客の立場からコストパフォーマンスについて考察するという課題を持って臨みます。今回は、ひとり一ヶ所ずつガイディング体験も行いました。皆、準備していたシナリオを読みながらのガイディングで、プロガイドとの知識力や洞察力、ホスピタリティ力の圧倒的違いを知ることとなりました。

20140823gbg_6.jpg  20140823gbg_7.jpg

 最後に会議室を借りて、旅行会社の裏方業務やガイドと旅行会社とオーガナイザーの関係、なぜこの仕事をしているかなど、お二人から貴重な話を伺いました。学生たちは、必至にメモを取っていたようです。

20140823gbg_8.jpg  20140823gbg_9.jpg

 猛暑の中の実施でしたが、ツアーの工程管理と安全管理に留意いただいた旅行会社の皆様のお蔭で、事故や体調を悪くする者もなく、無事に終了となりました。

9月20日(土)のオープンキャンパス『模擬授業』予告編!

国内観光研修実施報告

$
0
0

現代文化学部 平井純子准教授

 現代文化学部では観光地域の現状を知り、観光実務の体験をしたり、観光に関する仕事への理解を深めたりするための体験的学習の機会が複数あります。そのひとつ、「国内観光研修」を8月18日から22日に実施しましたので、報告します!

 第一日目、朝9:00、盛岡駅前に現地集合でしたが、全員無事到着。
盛岡ふるさとガイドの方が早めに到着されていたため、スタートを早めました。石川啄木と宮沢賢治ゆかりの地をガイドさんのユーモアある説明を聞きながら、2時間半にわたって歩きました。お昼ごはんは、盛岡3大麺のひとつであるじゃじゃ麺の老舗白龍に案内していただきました。
 午後は希望のコースごとに分かれてガイドツアーに参加。盛岡の歴史文化にたっぷりと触れた時間となりました。また、ガイドのやり方で印象が大きく違うことも学びました。

20140825gbg_01.jpg  20140825gbg_02.jpg

 第二日目は盛岡からJR山田線で宮古へ移動です。学生の一人がポツリと、「パスモ、使えないんですね」と...
 宮古にある浄土ヶ浜ビジターセンターでは事務局員の佐々木さんがガイド役。まず館内のガイドを受けました。三陸復興国立公園となって2年目、この地域について、詳しく教えていただきました。その後、奥浄土ヶ浜へ。多くのウミネコや流紋岩で形成された浄土ヶ浜のすばらしさを眺めつつ歩きました。

20140825gbg_03.jpg  20140825gbg_04.jpg

 第三日目は早朝の自然観察へ。環境省のサブレンジャーとともに周辺の自然について解説を受けつつ、海岸沿いの展望台から見た朝の海は、とてもステキでした。
 宮古発の三陸鉄道北リアス線にのって、田野畑村へ。途中、田老や島越(しまのこし)を車中から見学し、津波の恐ろしさを改めて実感しました。
 田野畑到着後、まず震災語り部の下坂さんにガイドをしていただき、海岸沿いの羅賀地区の当時の話をしていただきました。津波当日の臨場感あふれるお話に、思わず背筋がピンとなっていました。その後、当地のエコツアーの目玉の一つであるサッパ船アドベンチャーズに参加しました。北山崎の素晴らしい景色や、海鳥たち、そして何より、ガイドの漁師さんの面白さ。想像していたよりもかなり楽しかったようで、終始笑みがこぼれていました。
 この日は地元の一般家庭での民泊を体験しました。民泊先のお父さん、お母さんとの対面式では期待と不安が入り混じり、皆、緊張気味。それぞれの車に乗って、お宅へと向かいました。

20140825gbg_05.jpg  20140825gbg_06.jpg  
20140825gbg_07.jpg

 第四日目、午前中は民泊先にてプチインターンシップ体験です。
 まず、机地区のHさんのご家庭にお世話になっている4名のところへ。縁側のある素敵な民家で、これから山仕事へと行く準備をしていました。
 次に、羅賀地区の本家旅館さんでお世話になっている男子3名のところへ。この日のお客さんにお出しするお昼ごはんの準備をしていました。昭和を感じる由緒ある旅館での手伝いに戸惑いつつ、頑張っていました。

20140825gbg_08.jpg  20140825gbg_09.jpg

 次は女子3名が滞在する浜和泉地区のSさんのお宅。天気が悪いために作業ができなかったため、地域を知ってもらいたいとのことで、準備を進めているところでした。
 ここから北上して、沼袋地区へ。Hさん宅の女子4名のところへ行こうと、車を走らせていると、牛舎のあるお宅の前で何かを食べている人たちを発見。見ると、学生たちがジャガイモの煮つけをごちそうになっていました。「お母さん」と地域の散策をしているときに、ご近所さんの好意でいただいていたそう。とっても嬉しそうな学生たちでした。

20140825gbg_10.jpg  20140825gbg_11.jpg

 最後にYさん宅にお世話になっている男子2名を訪問しました。ちょうどお茶の時間にしていたところだとのこと、しぼりたてのミルクをいただいていました。牛追いをしたり、牛の世話をしたり、バターを作ったりと普段できない体験をさせていただいたようです。
 午後は北山崎ビジターセンターで、民泊とお仕事体験の振り返りを行い、それぞれの家庭での様子を共有しました。いろいろありすぎて、感動しすぎて、思わず涙が出る場面が続出。記念撮影をしてお別れ、感謝と感動でした。

20140825gbg_12.jpg  20140825gbg_13.jpg

 最終日は田野畑駅から三陸鉄道とJRを利用して移動です。出発時間に合わせて、民泊先のお父さんお母さんが見送りに来てくれました。再び感動でした!!

20140825gbg_14.jpg

 最後のガイドは青森県八戸市郊外にある種差海岸です。昨年、三陸復興国立公園に編入された種差海岸は天然の芝生が広がる美しい海岸が特徴です。現地のボランティアガイドの案内で、植物や自然景観についてガイドをしていただきました。

20140825gbg_15.jpg  20140825gbg_16.jpg

 この研修では、観光資源と活用の現状について理解し、その将来像について考えられるようになること、また、復興ツーリズムについて理解を深めることを目的としていました。多くの温かい人々に接しながら、研修させていただきましたが、学生の皆さんは、その目的を達成できたでしょうか。

 国内観光研修でお世話になりました、民泊家庭の皆さま、ガイドの皆さま、各施設スタッフの皆さま、宿泊施設の皆さま、手配をしてくださった京王観光様、本当にどうもありがとうございました。

教員書籍出版のご紹介

$
0
0

 観光ホスピタリティコース、小林将輝准教授の書籍をご紹介いたします。

20140904kbg_1.jpg

『グリム童話の旅―グリム兄弟とめぐるドイツ』、小澤昔ばなし研究所刊、2014年8月

【著者コメント】
 ドイツの観光街道の一つであるメルヒェン街道にはシュタイナウ、カッセル、マールブルク、ゲッティンゲンなどグリム兄弟ゆかりの町や、ブレーメンやハーメルンなど、グリム童話や伝説と関わりが深い町が並びます。本書は、グリム兄弟の足跡をたどりながら、メルヒェン街道沿いの町々をめぐる案内書です。グリム兄弟が各町で暮らした家や学校の場所がイラストマップで分かるようになっており、また、関連するグリム童話も併せて収録されています。ドイツでグリム詣でをするときにはたいへん便利なガイドブックです。

アクア・マリンスポーツ研修報告

$
0
0

現代文化学部には、2年次必修の「フィールド・スタディ科目」という科目があります。
これは学びの場を広く学外に求め、様々な体験を通じて社会性を身に付けてもらう科目です。
そのひとつである「アクア・マリンスポーツ研修」の実施報告が学生より寄せられましたので掲載いたします。

アクア・マリンスポーツ研修報告

現代文化学部 2年 戸田裕仁

 アクア・マリンスポーツ研修では、静岡県伊東市のマリンロードというダイビングハウスで、スキューバダイビングの資格を取得するため、学科テスト、プールや海での実践講習を3泊4日の期間で行いました。
 プールとは言え、5m以上の深さへ潜るのは初めての経験だったため、激しい耳の痛みと鼻血が出てしまい、私にはスキューバダイビングの資格を取ることは出来ないのではないかと思いました。しかし、インストラクターの先生のアドバイスや、指導もあり、「耳抜き」を覚えることによって、プールの床に着くまで潜っても耐えられるようになり、潜ることがとても楽しく感じられるようになりました。プールで様々な技術を習得し、初めての海で行われた講習では、たくさんの海の生物に感動しました。テレビや図鑑でしか見たことのないような「ウミヘビ」、「ウツボ」や「ナマコ」など目の前で生きているのを眺め、改めて海のすごさを実感しました。
 私がスキューバダイビングにおいて、とても大切だと思ったのは、安全を第一に考え、危険が無いようにすることです。バディーで機材や用具を厳密に確認し、それでも海の中でトラブルが起きてしまったときには、落ち着いた行動を心掛け、急浮上だけはせず、基礎の技術を思い出して、酸素をゆっくりと深呼吸することが大切だと習いました。
 いざという時に、それを実践するためにも、しっかりとした技術を身に付けることがとても大事であると感じました。私はスキューバダイビングの経験を通して、楽しさの裏にある危険を防ぐために、技術と知識を身に付けることが、とても重要であると感じました。

  20140916gbg_01.jpg 20140916gbg_02.jpg

アクア・マリンスポーツ研修報告

現代文化学部 2年 有賀都子

 研修では、一日目にプール講習を行い、二日目から海での実践が始まりました。実際海に潜ってみると、考えていたよりはるかに広い世界が広がり、魚や貝、ヒトデたちの生態を間近で見る事が出来て、とても楽しかったです。陸にいる時との環境の差、身に付けている機材に最初は戸惑いましたが、段々慣れて海に入る事の楽しみを感じる事ができました。潜っている間は本当にあっという間で、陸に上がってから時間を見てびっくりするくらい、何十分という時間が数分に感じられるほど充実した時間でした。最終日にはボートダイビングを行い、18mまで潜りました。2,3日目まで潜っていた7~8mとは全然違う世界でした。インストラクターの先生達も優しく丁寧に指導してくださり、感じていた不安も取り除いてくれ、潜る楽しさを目一杯教えてくれました。
 少しでもスキューバダイビングに興味のある人達には、ぜひこの機会に体験してもらいたいと思える研修でした。

 20140916gbg_03.jpg 20140916gbg_04.jpg

Viewing all 327 articles
Browse latest View live