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9月21オープンキャンパス模擬授業

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9月21日オープンキャンパス模擬授業

湯屋を訪れる神さま -アニメーションから考える日本文化-

現代文化学部 岡田 安芸子准教授

 私たちは、毎年お正月になると神社に初詣に行き、これから始まる一年がよい年になりますように、とお祈りをします。では、私たちは、いったいどのような存在に対して祈っているのでしょうか。

 神社には、さまざまな神さまが祭られています。「お祭り」という言葉をきくと、具体的には、文化祭や体育祭、あるいは夏の大きなイベントなどを思い浮かべるかもしれません。しかし、もともと「まつる」という言葉は、神さまとのお付き合いの仕方をあらわす言葉でした。では、日本人は、神さまをどのような存在と考え、どのようにお付き合いをしていたのでしょうか。

 この授業では、『千と千尋の神隠し』を手がかりとして、神さまという存在に迫っていきたいと思います。湯婆婆は何ものなのか、千尋は湯屋で何をしているのか、といった謎を解くことによって、日本文化の特徴が浮かび上がってきます。ぜひ、一緒に考えていきましょう。


授業の一風景―国内観光研修実施報告―

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現代文化学部 平井純子准教授

 現代文化学部では3、4年生の授業科目として「国内観光研修」を設置しています。机上では理解しえない現場感覚を、実際に現地に赴き、カラダ全体で学ぶことが目的です。今年は、8月19日~23日に岩手県・青森県で研修を実施しました。現地での様子をご報告いたします。

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 今回の研修の集合場所は岩手県・盛岡駅。盛岡といえば3大麺=わんこそば、盛岡冷麺、そしてじゃじゃ麺(写真)です。当地の名物は観光資源としてとても大切なもの。しっかり舌で学びました。

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 盛岡では2コースに分かれ、盛岡ふるさとガイドの方に案内していただきました。岩手の由来となる民話や盛岡の神秘について、楽しく解説していただきました。

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 JR山田線に乗って盛岡から沿岸の宮古へ。浄土ヶ浜ビジターセンターでは、職員の方に館内設備とその役割についてレクチャーしていただきました。また、この辺りは東日本大震災で大きな被害が出た地域。当時の様子を自身の体験をも盛り込みながら話していただきました。

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 浄土ヶ浜は三陸復興国立公園を代表する浜辺。300年ほど前に「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆された霊鏡和尚の言葉から名づけられたそうです。この海岸をバックに記念撮影。カモメも一緒に。

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 宿泊した休暇村陸中宮古の周りを、早朝ハイク。眠たい目をこすりながらの出発でしたが、すばらしい景観に目もパッチリ。さすが、国立公園たるにふさわしい景観でした。

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 三陸鉄道に乗り、田野畑へ向かう途中の車窓からの眺め。田老付近です。世界でも有数の巨大防波堤があったにも関わらず、想定をはるかに上回る津波が町を飲み込んでいきました。まだまだ復興はこれからです。三陸鉄道はまだ全線復旧しておらず、小本から田野畑間は代替えバスでの移動となりました。

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 震災語り部ガイドさんの案内で、田野畑駅周辺を歩きました。津波警報が発せられてからの臨場感ある語り。「あそこに津波が来ているなあと思って車に乗り込んで走り出したら、もうそこに来ていたんだ。20秒だよ」と。現地に残る数々の津波の爪痕に、学生は皆言葉を失いました。

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 田野畑でのエコツアーの一番のウリはサッパ船アドベンチャーズ。三陸海岸の200mもの断崖のすぐ脇をベテラン漁師が操縦する小型ボートですり抜けていくものです。スリル満点!あっという間の1時間でした。

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 田野畑での一泊目は民泊です。震災後、初の受け入れとなったとのこと、また大学生を受け入れるのは初めてだとのことでした。受け入れていただいたご家庭の中には家をまるごと津波にのまれた方もありました。写真は対面式での様子。学生たちは緊張しているようでした。

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 民泊先の各家庭で作業を行いました。3年生女子の滞在先を伺ったときはキノコの原木の横で雑草の伐採作業。学生たちはいつもとは違う化粧っ気のない顔で汗をかきつつ、でもとてもいい表情をみせていました。

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 4年生女子2名はせっせとワカメの種うち用の縄を掃除し、今年の種を植えられる状態へとする作業でした。「お母さん」といっしょに麦わら帽子をかぶった姿はとてもかわいらしく、魅力的!

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 酪農家の8人兄弟姉妹のご家庭に入った4年生3名。朝4時半に起床し、作業に打ち込んでいたとのことでした。訪れたときは放牧の牧場の最高に気持ちが良い環境の中で、黙々と伐採作業に打ち込んでいました。大学では見たことがない真剣なまなざしと姿が印象的でした。

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 別のご家庭でお世話になっていた3人の男子が合流し、6名の3,4年生が海に沈める土嚢づくり。一袋60キロという土嚢を汗だくで作る学生たち。終わった後は、ワカメの定置網のところまで「ドライブ」とのこと。素敵なドライブ!

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 田野畑での2泊目の宿泊はホテル羅賀荘。津波で3階まで被害にあい、昨年11月に再開したホテルです。食事のデザートが出た後、仲居さんが震災時の様子を語ってくれました。震災後すぐに客を高台に避難させたこと、従業員は支配人の指示で高層階に避難したものの、津波襲来時、風圧がすごかったこと、家ごと流され、「助けてけろー」と叫ぶ方をそのまま見ているしかなかったことが、時に涙をこらえながら語られました。

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 田野畑を出発する朝、民泊先の「お父さん」が見送りに来てくれました。その笑顔とあたたかさに思わず涙する学生も。田野畑での滞在をトータルコーディネイトしてくれたNPO体験村・たのはたのスタッフも駆けつけてくれました!ホスピタリティの大切さを学びました。

 今年5月に「三陸復興国立公園」に編入されたばかりの種差海岸。天然芝が広がる広大な景観が印象的です。種差海岸ボランティアガイドのみなさんに案内していただき、生物多様性と種差海岸の魅力についてお話していただきながら、ゆっくりと海岸線を歩きました。

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 今回の国内観光研修では、到達目標として、観光資源とその活用の現状について理解すること、観光資源の将来像について、主体的に考えられるようになること、そして、東日本大震災の影響とその課題について理解を深めることをあげていました。学生たちは学内では学べない、たくさんの事がらを学んだことと思います。

 本研修の実施にあたり、たくさんの皆さまのご協力をいただきました。本当にありがとうございました。

海外観光研修が実施されましたその①-実施報告・初日-

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現代文化学部 天野宏司准教授

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 現代文化学部では、「海外観光研修」という科目を3・4年次生に開講しています。この科目は、観光体験を核として観光業の仕組みを学ぶとともに、異文化体験を積んでもらう目的で設置されています。2013年度は天野が担当し、香港特別行政区を中心に実施してきました。香港特別行政区を研修先にしたのは、①国際観光都市であること、②英語・漢字の双方でのコミュニケーションが可能であること、③コンパクトなエリアに観光資源が凝縮されていること、④多様な背景を有する在住者・来訪者が集まり異文化体験が容易であること、などを理由にしています。さらに言えば、天野自身が1997年の香港返還以前から彼の地に通い詰め、それなりに現地事情に詳しいことや、比較的親日的な地であることも、学生諸君が安全に研修可能な地であると決め手になりました。彼らの親日ぶりを最も強く感じたのは、2011年4月に、今回の準備のために香港に行った時のことです。街中のコンビニエンスストアには東日本大震災に対する義援箱が置かれ、日本語で「ダイジョウブ?」と再三声をかけられたほどでした。

 研修科目は春学期15時間の座学による事前指導と、5泊6日にわたる現地研修に加え、帰着後の事後指導と、3つの学習単元に分かれています。事前指導では、香港・マカオの歴史、文化、社会情勢を知ること、現地での滞在に必要な公共交通機関の乗り方、宿泊施設の利用の仕方、衣食についてなどを教授し、後は各自現地での研修プランを立てさせました。長い研修旅行ですので、3回に分けてその報告をしたいと思います。

 通常、よく見かける香港ツアーの場合ですと、2泊3日、ないし3泊4日の場合が多かろうと思います。今回は5泊6日ですので日程的には十分すぎるほど余裕がありました。しかも往復航空機も、往路は羽田午前発、復路も羽田に夕方着と、現地滞在時間が充分にとれるよう手配をしました。結果として、学生諸君は香港を満喫して帰ってきたであろうと思われます。

 到着した初日は、公共交通機関の乗り方を覚えさせるために、かつ少ない軍資金を有効利用させるために、敢てエアポートエクスプレス(AEL)に乗せずに、バスと地下鉄を乗り継いで九龍半島の尖沙咀まで移動させました。AELだと90HKD(研修期間中のレートで1香港ドル[HKD]≒15円程度)かかるところを、20.5HKDで移動可能です。写真でわかるように、全員が機内預けを必要とする大きなスーツケースを持ち込んでいますので、酷な仕打ちではありますが、研修期間中に迷わずに公共交通機関に乗れるようにするための最初の研修であると同時に、荷物が大きいことの愚を悟らせるための戦略でもありました。ちなみに天野は機内持ち込みした鞄ひとつで研修に出かけていますので、この程度の乗り継ぎは苦ではありません。実際には、香港自体がコンパクトな都市で、移動の手間が小さいのであまり荷物の大きさも気にならなかったようです。

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 天野は地下鉄の乗り換え駅や、目的駅からホテルまでの道筋も先導せずに、彼らの列の一番後ろをニヤニヤしながらついていき、事前学習の成果を確認していきます。無事ホテルまでたどり着き、10人分のチェックインに時間がかかりましたが、1人1人、パスポート情報の登録などが必要であることを体感的に学びました。この日は、ホテルに着いたのが15:00頃、チェックインに30分かかり、荷物を置いてすぐ16:00過ぎにはホテルを出て、香港歴史博物館~星行大道~スターフェリー~山頂(ピーク)~廟街(男人街)と、23:00頃まで連れ回し、『香港街道指南』という地図冊の見方や、自分の今いる場所を定位する方法を学ばせます。星行大道には、中国本土からのツアー客が多勢記念写真の撮影に集まっている様子を見学し、結果として宿泊施設の料金が高騰していることを知ります。

 100万ドルの夜景と称される山頂からの風景を見るために、通常の観光客であれば香港島中環からピークトラムを使って山頂まであがるのですが、ここでも天野は無茶ぶりを発揮します。九龍半島から中環までスターフェリーで渡り、そこからバスを使って山頂まで移動します。二階建てバスの車窓から帰宅ラッシュの時間帯にぶつかり混雑する道の様子を眺めさせながら小一時間かけて山頂まで大きく揺られながらの移動をさせました。

 うちの学生もなかなか感受性が高いようで、タクシーが多いこと、高級車があちらこちらで見られること、軽自動車のような小さい車が無いこと、ビルの柱が細いことなどなど、色々なことに気がつきながら小トリップを過ごしていました。

 20:00から始まる、シンフォニー・オブ・ライトの開演時間まぎわに山頂に到着します。実は、この光の競演は、イルミネーションに目が肥えた我々日本人には期待外れとの評価を受ける「がっかりポイント」のひとつです。案の定、彼らは空腹と相まって晩ご飯の心配をしはじめて気もそぞろ、早々に中環までミニバスで下ることにしました。夜景自体は、天野の香港経験の中でも1・2を争うほど視程が長く、遠くの明かりまで見通せるほどきれいな夜景であったことは付け加えておきます。

 ミニバスは山道の急勾配をくねくねとスピードを出しながらくだるので、さながらジェットコースターのように揺られますが、二階建てバスよりも短いルートで中環まで戻ってきますのであっという間に到着しました。先ほどはスターフェリーで渡ったビクトリア湾を、今度は地下鉄で移動し、廟街(通称、男人街)の夜市をそぞろ歩きしながら、天野の馴染みの海鮮料理を食べさせる露天へ連れて行き、メニューの見方、注文の仕方、簡単なコミュニケーション(おいしい・お腹いっぱい・お勘定!・またね!など)を実際に現物を見ながら研修し、この日が終わります。研修前から、「人混みはスリがいるから気をつけろ」とか、「偽物ばかり売ってるからだまされるなよ」と、さんざん脅しすぎたせいか、廟街の喧騷に若干引き気味な女子学生もいましたが、一同山盛りの海鮮料理に舌鼓を打って楽しんでいました。

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 ここまでで地下鉄・二階建てバス・ミニバス・フェリーと、主立った公共交通機関の乗り方を一通り身につけさせましたので、明日からはそれぞれの研修計画に基づいて自律的に行動できるであろうと期待します。初日から、5泊6日の余裕ある旅程とは思えないようなハードスケジュールでしたが、明日からは各人がばらばらに行動することになります。到着初日に一通りのことを学ばせようという親心でした。

海外観光研修実施報告その②-二日目~三日目-

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現代文化学部 天野宏司准教授

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 二日目以降は、基本的に各自の研修プランに基づいて別行動になります。彼らに事前に指示したことは大きく三つあります。①9月15日は1日天野の案内で「香港の歴史と現状を知る」ガイドツアーに参加をすること。②研修ノートを毎日付けること。③各自に与えられた指定ミッションをこなすこと。この指定ミッションは、手っ取り早く香港の様子を知ることができるであろう、次の8課題を用意し、現地でくじ引きで担当者を決めました。
a)山頂まで行ってバス中環まで帰って来い!
b)北角行きトラムに乗って終点まで行き、ホンハムまでフェリーで移動せよ!
c)打小人を体験せよ!
d)「香港鉄路博物館」(香港新界大埔区崇徳街)に行け!
e)茶餐廳で飯を食え!(翠華餐廳は香港中に支店があるので避けよう)
f)「十三座牛雜」(北角書局街1號)で牛モツを食べろ!
g)「蓮香楼」(中環威霊頓街160-164号)で朝飲茶をせよ!
h)「新興食家」(西環厚和街10號地下)で朝飲茶をせよ!

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 香港のことをよくご存じの方は、初香港者には相当無茶な課題だということがわかろうかと思います。c)なんて、香港人でも物珍しげに眺めるような代物ですし、広東語がわからなければ、何をどうするやら全く意味不明です(写真左側)。g)はともかく、h)は日本人観光客はまず行かないようなお店です。どちらの店舗も日本の飲食店レベルのサービスは期待できるはずもなく、もしかしたら「もう日本に帰りたい!」と泣きが入るかもしれません。基本的に彼らは2~3人のグループ単位で行動しますので、実際には、受講者1名当り複数の課題を経験することになるわけです。課題の内容も含め、我ながらなかなかよく考えたアイデアと自画自賛しているのですがいかがでしょうか?

 課題そのものは、日本を出発する前に事前通告してありましたので、全員がどの課題にあたっても達成できるように下調べをしているはずです。中にはフェリーを乗り間違えて、九龍半島をほぼ一周して帰ってきた強者もいましたが、何とか指定ミッションをこなせたようです。

 香港で話されている広東語は語調が強いため、単語レベルで分からないことも相まって、何か怒られているような気分になってしまいます。ところが、香港人のメンタリティとして、見知らぬ他人を構うような無駄な労力や時間を使いません。機を見るに聡い彼らにしてみれば、そんなことをしても一銭の得にもならないからです。それ以上に狭い土地に大多勢の人がひしめき合っている香港では、パーソナル・スペースを極めて狭く取り、他者への無関心を貫かなくてはストレスが溜まってしまうことも一因であろうと思われます。新興食家の朝飲茶を写した右側の写真では、円卓を4人で囲んでいますが、そこには伝票が4枚ありました。つまり全く別々の組み合わせで相席しているわけですが、これは極めて日常的な風景です。それでは、香港人は全く素っ気ないのか?というと、さにあらず。腸粉にかける醤油を黙っていても手渡してくれたり、食べ方が分からずにいると身振り手振りで教えてくれたり、帰りがけには「再見(ゾイキン)」と声をかけていったりと、実は人なつっこさも兼ね備えています。そんな香港人気質を楽しめるようになると立派な香港フリークといえるでしょう。

 三日目はマカオ特別行政区に渡ります。香港が旧イギリス領であった歴史背景を有するのに対し、マカオは旧ポルトガル領であったため、通りの名前やバスの行き先表示がポルトガル語で書かれていますが、漢字も併記されているので困ることはまずありません。バス網が充実しているので、乗りこなせれば何処にでも行けますし、道が狭いので車がスピードを出して危険ということも少なく、何よりも横断歩道を渡ろうとする人がいると、必ず車が止まる交通マナーの高さは香港に比べると数段上です。ホテル・カジノの建設ラッシュが相次ぎ非常に景気が良いこと、一方、カジノを目当てに多くの旅行客が集まっているので、彼らに悪さをしようとスリ・詐欺師なども多いことを注意しつつ、ホテルに戻ったら報告をすることを指示して、マカオ外港~セナド広場までは引率して解散しました。

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 この日は、澳門国際花火コンテストの初日で、毎週末に花火の打ち上げが行われます。天野はこの打ち上げを見て、日付が変わる頃にマカオから帰りました。香港~マカオ間は高速船で1時間の行程ですが、現在両地を結ぶ道路橋が2015年の開業を目指し建設中です。これが完成すると30分で結ばれるので、より往復がしやすくなるでしょう。

海外観光研修実施報告その③-四日目~帰国-

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現代文化学部 天野宏司准教授

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 研修四日目は、1日かけて天野が案内する「香港の歴史と現状を知るガイドツアー」を実施しました。このツアーの目的は二つ。一つは香港に残るイギリスの残照をたどることで香港の歴史を理解させることと、今日の香港が抱える色々な社会情勢を体験的に知ってもらうことでした。

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 写真左側は、薄李活道公園という場所です。現在では中国庭園風の公園になっていますが、こここそがイギリス軍が最初に進駐し軍営を構えた場所ですが、現在ではすぐ脇を通るPossesion Street=水坑口街の名称にしかその名残はありません。

 1997年の香港返還とともにイギリス人の総督は香港の地を去りましたが、一国二制度のもと50年間継続する経済体制によって企業活動は継続しています。その象徴的存在が、午砲=Noon-day Gunです。香港経済を牛耳っていたジャーディン・マセソン商会が、来港者に対し私的に儀礼砲を撃っていたこと戒めるため、イギリス海軍によって1860年代から時報を撃つことを命じられたことに由来し、これが現在まで続いています。

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 狭い土地に多勢の人が暮らす香港では、必然的に不動産相場が高騰しています。このため高い家賃負担を夫婦共稼ぎでまかなうことが多くなり、家事労働をより安価な家政婦=阿媽へと依存することがままあります。もうひとつ、家政婦の需要が高いことには香港の歴史に由来する構造的な事情があります。長らく香港は、資本主義社会が、中国(社会主義国)に対し、豊かさを示威するショー・ウィンドウとして機能してきました。このため、中国から竹のカーテンを抜けて香港中心部にたどり着いた密入国者に対しても永住権を与える政策が1980年代までとられていました。そのため、中国で社会不安の高まりがあるたびに香港の人口が増えていきます。鮫が泳ぐ海や、深い薮を乗り越える脱出行は、頑強な男子を優先的に選別していくため、香港社会は男子の比重が高い人口構成となりました。

 女性の数が少ない社会で伴侶を求める困難さは想像に難くありません。お財布は別・家事をしなくても良いなどと、好条件を提示しなくては結婚してもらえないわけです。こうして、家政婦を雇用することが中流階級にも珍しくないことになってきました。

 阿媽たちは、月約5万円の最低賃金・衣食住の保証・週1回の休日保証と、かなり劣悪な雇用条件で働いています。彼女たちの楽しみの一つが、毎週日曜日に三々五々集まって知り合いと過ごす休日です。日本であれば喫茶店やファストフードで1日話しに花を咲かせるところですが、無駄な出費を省くために野外の日蔭という日蔭に陣取って雇い主への愚痴でもこぼしあっているのでしょう。その数たるや!圧倒されること必然です。今回の研修日程は、この様子を見せるために最初から日曜日を挟むことを絶対条件としていました。

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 従来、家政婦=阿媽の供給元はフィリピンでした。旧アメリカ領であったフィリピンは英語が公用語の一つになっています。このため、フィリピン人阿媽の存在は、家庭における幼児教育段階から英語に接する機会を増やし、英会話能力の獲得に寄与してきました。近年では、インドネシア人阿媽が増えてきて、ついには数の上では逆転しています。イスラム教国家であるインドネシアから来た阿媽達はブルカを被っているため、明らかにフィリピン人阿媽とは風体がことなりますが、フィリピン人阿媽が交通の便がよい中環に集まってくるのに対し、後発のインドネシア人阿媽はビクトリア公園に集まるというようにすみ分けが行われています。

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 原則的に外国人労働力を受け入れてこなかった日本では、およそ考えられない光景を学生達は目の辺りにして驚くとともに、家族、特に子供を国元に置いて出稼ぎに出る彼女たちの悲哀と、それを上回る経済格差について感じ入っていたようです。郵便局内にも仕送りをするのでしょうか?阿媽達がすし詰め状態でした。

 一方、彼女たちに敷物として拾ってきた段ボールを売って日銭を稼ぐ香港人も登場し、豊かな香港の中にも階層差が存在していることを実感します。香港の社会はイギリス統治時代から「レッセ・フェール=自由放任主義」が貫徹し、行政は「小さな政府」に徹してきました。イギリス流の「揺りかごから墓場まで」という高福祉政策は、辺境の植民地まで及ばなかったわけです。街を歩けば、年老いた、あるいは肢体の一部が欠損した物乞いを頻繁に見かけます。かと思えば、何処で拾ってきたのか?靴の片方だけ、鍋の蓋、電話の受話器などおよそ商品価値のなさそうな品を路上に並べひさぐ者もいて、上述の段ボール売りなどはまだまだ商機を捉えた聡い生業であることが分かります。少なくとも今の学生は、食うに困るような生活をしてきていないでしょうから、あからさまな階層差を目の辺りにして大きなショックであったろうと思います。そのようなことがない(あるいは少ない)日本社会の良い面は再認識してもらいたいと思うとともに、置かれた環境を改善して生活を少しでも良くしたいというギラギラとした上昇志向や、何にでも商機を見つける知恵は、もう少し見習っても良いのではないかと思います。

 最終的にガイドツアーはホウ馬地=Happy Vallyのヒンズー・モスクと外国人墓地を見に行きます。香港には、イギリスによる植民地経営時代に、同じくイギリス領であったインドから多くの労働力が渡ってきます。インドの人口の約80%がヒンズー教徒、約15%がイスラム教徒で構成されているため、彼らのためのモスクがそれぞれ建設され、現在でも礼拝に使われています。支配階級であったイギリス人を含め、香港の地で客死した人を埋葬するための墓地は、住居に使えないような急傾斜地に建設されています。碑文を見ると、ムンバイ生まれのヒンズー教徒の棺型の墓があるかと思えば、中国奥地を探検したイギリス人の墓は、没年がよく分からないため13年間の幅で書かれていたり、水夫の墓なのでしょうか?碇が十字架に添えられていたと、様々な背景を背負った人々が香港に集まり・亡くなっていったことが伺えます。

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 墓地の奥に進むと、キリスト教徒の墓に混じって日本でおなじみの形をした墓石がちらほらと確認できるようになり、最奥部に至ると日本人だけが埋葬された区画にたどり着きます。墓石に刻まれた没年や埋葬者の名前を読み取り、没年は明治末から大正期が多く、女性の名前も目立つこと、異国の地・香港で亡くなった日本人は、イギリスの慣習に倣い個人を単位とした墓に埋葬され、日本国内のように家を単位とした墓には埋葬されないばかりか、戒名すら付いていないケースも多くあることを確認しました。

 五日目は学生達が一番楽しみにしていた香港ディズニーランドでの研修です。世界で一番コンパクトなディズニーランドですので、学生達は、さっさと飽きて帰るだろうと予想していましたが、この予想は見事に外れました。

 慣れからか、緊張感を欠き前日ホテルへの帰着報告を怠ったグループや、疲れからか、朝のミーティングに遅刻したグループは、午前中の外出を禁じましたのでお昼から出かけていきましたが、朝から張り切って出かけたグループを含め、閉園まで楽しんで来たようです。アトラクションの入り口が、奥から、「ENGLISH」・「普通話」・「広東語」と三つに分かれていたことや、園内の表示も三者が使い分けられていたことに気がついたでしょうか?

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 最終日も集合場所は帰国便搭乗口という、無茶ぶり。つまり学生は、ホテルから空港までの移動はもとより、カウンターでのチェックイン・座席指定・機内預けの荷物の預託、出国手続きなど、諸々を自力で達成しなくては帰れないわけです、日本語の通じない場所で。往路も同じことをさせました。従って、踏むべき手順は既に承知しています。多少言葉が分からなくても、研修の成果を発揮してくれなくては困ります。時間に遅れるグループもありましたが、搭乗時間前に全員集合となりました。恐らく駿大史上初だと思います、海外で「授業アンケート」を実施し、「遊びで来たのではない」ということを再認識させる小技も使いながら、事後指導について告知をしました。

 飛行機に乗せてしまえば、天野の仕事は99%終わったようなものです。日本到着→入国手続き→機内預け荷物のピックアップ→(幸い?にもスーツケースの破損が出ましたのでバッゲージクレーム研修)→通関と済んだところで「帰宅したら天野へ帰着報告をするように」との指示を与え解散しました。なぜか、三日ほど家に帰らない学生がいるかと思えば、帰路の電車内で、やれ「満員電車で足がつる」とか「香港の空港で虫に刺された」とか、どうでも良い情報をつぶやき・垂れ流している元気の余った学生もいましたが、5泊6日の研修旅行は無事終了しました。

 研修旅行は終わっても「海外観光研修」の授業はまだ終わりません。これからの事後指導に備え、各自記録の整理をしているはずです。普段手書きで記録をする習慣がない彼らに対し、毎日の研修ノートを作るように指示してあります。どんな内容になっているやら?

 社会人生活で「記録」を「報告書」にまとめる作業は、どのような職種についても必要なスキルのはずです。パラパラと毎日チェックをしていましたが、まだまだ、そのあたりの修得が不十分なようなので、事後指導はここに力点を置くことになるでしょうか?

 海外観光研修の実現に際し、京王観光 さいたま支店 滝島様には、多大なご尽力と助言を頂きました。ありがとうございます。いくつも提案頂いたホテルに、「ここは立地が悪いからダメ」・「そこは高いからダメ」と、随分わがままを言わせてもらいながらも、今回グレードの高いホテルに安価に泊まることができました。大学からの助成金が交付されるため、学生はほぼ往復交通費だけで研修に参加できましたことを申し添えます。

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授業の一風景―演習Ⅰ・Ⅱから―

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現代文化学部 平井純子准教授

 平井ゼミでは、環境保全と観光振興、そして地域振興を考えていく新しい観光のカタチ、エコツーリズムを実践的に学んでいます。今回は、ゼミ生3,4年生混合の3チームで春学期から準備を進め、9月16,21,22日にエコツアーを実施しました。

飯能新旧B級グルメ体験―お焼き&すいーとんをつくろう― チーム
 地形上米作りに適した土地が限られていた飯能では、小麦を使ってすいとんやお焼きなどが食されていました。このツアーでは、双柳公民館を使わせていただき、昔懐かしのお焼き2種類と飯能名物すいーとん作りを体験し、食を通じた飯能文化の理解を目指しました。

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緊張した面持ちの学生たち。


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初めてエプロンをつけたという男性ゲスト。がんばってください!と笑顔で声掛け


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出来上がったお焼きとすいーとん。おいしくいただきました。


じぶん磨きツアー―秋の里山でアロマ体験― チーム
 このツアーは自分磨き。アロマ=芳香をテーマに、駿大の里山での散策や日本産アロマを使ったソープ作り、そしてアロマオイルでハンドトリートメント。お昼には飯能のお店から取り寄せた特製弁当を提供し、午後にはスギやヒノキを使ったクラフト体験をしていただきました。

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教室でのアロマソープ作り。ヒノキとユズのオイルを使って作りました。


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里山を散策したのち、木陰でアロマトリートメントの説明をしています。


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西川材の香り漂うクラフト作り


美杉台でLOHAS体験―秋の小道を歩こう― チーム
 健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイル、LOHAS。カラダ・自然・歴史をテーマに飯能のまちなかを歩き、里山を散策しました。森の中でのランチやプチヨガなど、ゆったりとした時間を過ごしました。

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飯能駅北口に集合してツアーの趣旨説明をする学生たち


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絹甚で専属ガイドさんにお話をいただき、飯能の歴史に触れました


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大河原から美杉台に向かう森のなかでプチヨガ体験。見上げた先の緑が心身をいやしてくれました。


 エコツアーを企画・運営した中で、エコツアーのテーマや内容、進め方、日程設定、ターゲットなど、課題もたくさん見えてきました。振り返りの大切さも理解してくれたことと思います。今後の活動に生かしていってほしいと思います。

 学生主催のエコツアーに参加していただきましたゲストの皆さま、そして、多くのアドバイスをしていただき、集客に奔走していただきました飯能市エコツーリズム推進室の皆さまに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

フィールドトリップⅠ―上野で建築を見る―

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現代文化学部 小林将輝准教授

 現代文化学部の新カリキュラムである「フィールドトリップⅠ」では、観光ホスピタリティコースの教員が交代で学生を学外に連れ出し、現場で様々な体験をするという授業を行っています。10月5日(土)には小林将輝が担当する第4回が行われました。

 今回の目的は上野公園で建築を見学することです。上野公園とその周辺にはユニークな建築が点在しており、どれを見ても楽しいのですが、その中でも今回は国立西洋美術館、東京文化会館、国際子ども図書館を主に見学しました。20131014_gen01.jpg


 国立西洋美術館はル・コルビュジェによって設計され、その弟子たちが現場で指揮をとって1959年に完成しました。ル・コルビュジェは20世紀を代表する建築家の一人で、彼が提案し自身の建築に応用した「新しい建築の5原則」はよく知られ、現代の多くの建築にも取り入れられています。それは①ピロティと呼ばれる、柱で建物本体を浮かせた様式、②屋上に据えられる庭園、③自由な間取りと呼ばれる、強固なRC構造の柱と梁によって建物の内部空間を支え、自由度の高い壁の配置を行える様式、④横長の大きな窓の設置、⑤自由なファサード(正面)と呼ばれる、同じくRC構造の柱と梁によって実現した、自由にデザインできる建物外面を指すものです。

 国立西洋美術館では、この5原則が巧みに実現されているのを実際に見ることができます。例えば写真では写っていませんが、正面向って左手には、柱に支持された建物本体の下に入ることができるピロティ的スペースがあります(建物全体が浮いているわけではないので、これは西洋建築に見られるアーケードとも見ることができます)。

 また、さらに所蔵物が永続的に増えてしまうという美術館特有の問題を、かたつむり的建物で解決しようとした無限成長美術館の理念は、展示作品を見ながらぐるりと周遊することができる建物本体の形にその痕跡を見ることができます。また、自ら考案した尺度であるモデュロールを使って、内部空間のあらゆる基準を人間の身体の尺度で統治するという考え方は、天井や柵の高さを観察すると見えてきます。

 こういったことは教室で画像などを見せてもなかなかうまく伝えられないものですが、この授業では実際に建物の該当部分を示しながら説明する事が出来たので、分かりやすかったと思います。また、今回訪れた時には偶然にも「ル・コルビュジェと20世紀美術」という企画展もやっており、この人物が建築家というだけではなく、同時代の他の造形美術や絵画芸術とも関わりながら広く創作活動を行っていたことが分かるようになっていました。

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 今回の目的は建物の見学ですが、せっかく国内屈指の西洋絵画のコレクションを持つ美術館を訪れているので、一通り建築について解説した後は、少し時間をとって絵画鑑賞も行いました。そして最後に出口に出ると、ル・コルビュジェ・デザインのソファーがあったので実際に座ってみてその座り心地を体験してみました。このソファーの黒いタイプのものが、よくオシャレなオフィスとかホテルに置かれていますが、現在はイタリアのカッシーナ社がライセンス生産をしていて買おうと思えば買えるそうです。

 西洋美術館を後にして次に向かったのは、そのすぐ向かいに立っている東京文化会館です。東京文化会館はル・コルビュジェの弟子である前川國男が1961年に建てたものです。師の西洋美術館とのデザインの調和を図りながら、ダイナミックなつくりをしているのが特徴です。残念ながらコンサートホールは夕方に行われる公演の準備のため見学は出来ませんでしたが、併設された喫茶店から巨大なロビーは見ることができました。お茶を飲みながらロビーを眺め、建築上の特徴に注目してみました。壁のパネルなども西洋美術館の外壁パネルを思わせる小石を植えたパネルを用いていて、西洋美術館との連続性を思わせます。

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 東京文化会館を見学後、途中にある旧東京音楽学校奏楽堂、黒田記念堂などいずれも明治期、昭和の初期の建築を簡単に解説しながら、最後の目的地である国際子ども図書館にやってきました。国際子ども図書館はもともと帝国図書館として1906年に建てられたものです。ガラス廊下の入口に向って左側は、その後の1929年、昭和の時代に増築された部分となります。明治期の洋風建築で、巨大な建物ですが明るい色のレンガとギリシア神殿風の飾り柱によって軽やかでエレガントな印象を与えます。

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 この建物は、現在は国立国会図書館の支部図書館と位置づけられ、児童書専門図書館として児童書、そしてそれに関係する資料を多く所蔵する図書館です。一部を除いてほとんどの資料が閉架式で、資料を請求して借り出す形を取っており、本棚がずらりと並んでいる空間を想像すると肩透かしを食らいます。そのうえ、児童文学の歴史を紹介する展示室、お話会が開かれる小部屋、カフェや講演スペースなどもあって、昔ながらの図書館のイメージとはずいぶん異なっています。現代ではこのような複合的な図書館が多くみられるようになりましたが、国際子ども図書館の場合、100年以上も前に建てられた歴史的な建物でありながら、このような現代的な要請にもこたえているという非常に興味深い建物になっています。

 国際子ども図書館の見学を終えて、今回のフィールドトリップⅠの授業は終了となりました。授業の課題は、身近な公共建築や巨大建築においてル・コルビュジェの「建築5原則」が応用されている例を見つけ、それを画像資料付きでレポートするということにしました。学生たちがどのような建築を見つけてくるのか楽しみです。

第6回世界遺産検定開催のお知らせと第5回実施報告

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現代文化学部 小林 奈穂美准教授

 世界遺産検定は2006年から行われている民間資格です。世界遺産の価値を学習することは「自然と人間の共生」を学ぶことに繋がります。また、世界遺産は各地の文化、歴史、地理、自然環境を学ぶことになり、さらには、時事問題にも明るくなりますので、就活の一助にもなる検定です。特に最近の観光業界では、業界人の常識として注目され、社員教育にも取り入れられています。資格は3級から最上級のマイスターに分かれています。

 本学において、12月6日金曜日に、第6回世界遺産検定を開催します。初めての人は3級から、7月に3級を認定された人は是非、2級に挑戦してください。
 案内チラシは、キャリアセンター、ショッピングセンター、小林奈穂美研究室(709I)にあります。テキストと過去問題集はショッピングセンターで購入できます。申し込みは、11月11日月曜日までとなっています。WEB上で団体コードを入れて仮申し込みをしたあと、コンビニで団体割引料金を支払うことで申し込みは完了となります。来年からテキストも改定されるため、傾向と対策が予測しやすい今年の受験がお薦めです。

 以下は7月5日金曜日に行われた第5回世界遺産検定の結果報告です。3級検定を28名が、2級検定を3名が受験しました。いずれも100点満点で60点以上が認定となります。

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 結果は、8月に発表されました。
3級の認定者は22名で認定率78.6%、平均点は69.0点でした。2級は1名が認定されました。前回より、認定率、平均点ともにアップしました。とても喜ばしいことです。特に3年生の合格者にとって、秋からの就職活動に自信を持って臨む好材料になると信じています。もちろん、資格欄にも堂々と書くことができますし、面接で会話の材料になることもあるでしょう。

 認定者には、名刺大の認定証とともに、受験料の一部が世界遺産基金に寄付された証明証が発行されました。

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2013年度現代文化学部 『卒業研究本題目』一覧について

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現代文化学部教務委員長

 現代文化学部では、4年間の学びの集大成として「卒業研究(4単位)」を必修科目としています。また、卒業生を社会に送り出すにあたり、教育の質あるいは駿大社会人基礎力の修得を保証するためにも、卒業研究は極めて重要な科目であると位置づけています。

 2009年に新学部が発足して5年目、今年度は2回目の卒業研究となります。今年度も昨年度以上に充実した卒業研究が展開され、12月19日(木)には、全ての対象生より滞り無く、研究成果をまとめた(卒業論文)が提出されることを強く願っています。

 そこで、提出期限が、あと約2ヶ月弱と迫ってきましたので、本学部では「卒業研究の本題目」を提出してもらい、進捗状況を確認し卒業研究へのさらなる動機付けを図りたいと考えました。さらに、本学部の卒業予定者がどのようなテーマの卒業研究に取組んでいるのかを広く知っていただくために、大学HPに「指導教員別の本題目一覧」を掲出することにいたしましたのでご覧ください。

 4年次生の皆さんは、今後はぶれることなく、卒業研究の完成に向って邁進してください。また、3年次生以下の皆さんにも、是非、先輩達の研究題目に目をとおしてもらい、今後の現代文化学部での学びの参考にして欲しいと願っています。特に、2年次生の皆さんについては、10月下旬以降に予定されている演習Ⅰ(ゼミ)選択の一助となる資料ですので、参考にしてください。

 なお、4年次の皆さんは、12月19日(木)が「卒業研究(卒業論文)」の提出日となります。それぞれ期日厳守して提出しなければ、今年度の卒業が認められない事態に陥ってしまいますので、十分に注意して今後も指導教員の指導をしっかりと受けてください。

 さらに、1月11日(土)には卒業研究発表会を開催します。3年次の皆さんは、ゼミ担当教員の指示のもと必ずこれに出席しなければなりませんが、2年次生以下の皆さん、本学教職員の皆様、さらには受験生および一般市民の皆様にも広く公開されている催しです。特に、入場に制限はありませんので、是非とも本年度卒業予定者の本学での研究成果をお聞きいただき、ご意見などをいただければ幸です。

2013年度 現代文化学部卒業研究題目届・一覧(245KB)

比較文化コース 授業風景 「比較文化研究法Ⅱ」

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担当:廣野行雄教授・吉野瑞恵教授・岡田安芸子准教授・長尾建准教授

 秋学期の「比較文化研究法Ⅱ」は春学期の「比較文化研究法Ⅰ」とともに、比較文化コースの必修科目です。

 「比較文化研究法Ⅱ」では、近代日本の歴史や文化について調査、考察を行うとともに、「万国博覧会」をキーワードとして文献の読解と要約、発表を行います。実習や実践を積極的に行うことによって、世界に開かれた日本文化を主体的に探求することが狙いです。

 この日は、近代日本史において重要で歴史的なトピック(事項)を事典等によって調査し、さらにそれを年表に書き込むという実習を行いました。その際、インターネットでの簡便な調査は御法度です。なぜなら、ウェブ上に流れている情報は文責がはっきりせず、つまり誰が責任を持って書いているかが判然としないために、その情報の確度が疑わしいからです。一方事典等の記述は、その項目の最後にそれを記述した人物の名前が記載されているので、文責の所在がはっきりとしています。比較文化研究においては、このように情報の確実性、少なくとも誰がその情報に責任を持っているかということが、大変重要なのです。

20131031_hikakubunka.jpg この日も学生たちは、それぞれ一つのトピックを選び、主体的かつ積極的にさまざまな百科事典、ないしは日本で最も詳しい歴史辞典である『国史大辞典』を手に取り、悪戦苦闘しながら調査していました。自分に与えられたトピックの年代や概略を正確に見つけ出すのは至難の業です。この事典には載っていなかったが、この事典を見て発見したというのは、ごく当たり前な事態です。なかなか見つからなかったトピックを数冊目にしてやっと発見したという経験は、あたかも快感に似た喜びを与えてくれます。そして、その成果を他の学生の前で披露する時の彼らの充実した顔。この自信に満ちた顔を見るたびに、我々教員は教師冥利に尽きるな~と実感するのです。

20131031_hikakubunka02.jpg この日も、最後に大きな年表に自分に与えられたトピックの年代を書き込み、それぞれが調査した内容をみんなで写し合い、一人一人がその日の活動記録を書いているうちにチャイムが鳴り、授業が終了したのでした。
みんなは充実した時間を送り、満足した顔で、食事のために学生会館に向かっていました。

(文責:長尾建)

学部で取り組むキャリア教育 その4

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現代文化学部 小林奈穂美准教授

 現代文化学部の2年次生必修科目である「キャリアデザイン」は、今秋、月曜日2限に展開されている科目です。今回は、10月14日に就職対策講座の一環として行われた「ウーマノミクスについて考える」の講義の様子をご紹介します。

 ウーマノミクスとは、Women+Economicsの造語で女性の活躍によって経済を活性化することです。埼玉版ウーマノミクスプロジェクトを推進している、埼玉県産業労働部ウーマノミクス課 主幹 本谷直美さんにお話しいただきました。

 導入で、会社選びの基準は?という質問から始まりました。さらに一ヶ月の生活費はどのくらい?1人の子どもを育てる費用は?結婚相手に専業主婦になってほしいか(男性)?結婚後は専業主婦になりたいか(女性)?など、10年後をイメージして答えるという条件に、戸惑いながら手を挙げていました。若者の離職率や転職で正社員になることのむずかしさ、雇用形態による賃金格差について解説のあと、「女性の出産退職は2億円の損!」という話や、働き方の理想と現実という話になると、厳しい雇用環境の実態に驚いた様子でした。

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 次に、埼玉県の就労の特徴について解説がありました。核家族率が高く、子育て世代の男性の労働時間や通勤時間が長いこと、さらに、30代の子育て期の女性の就業率が低いという特徴があるということをグラフや図を使って解説していただき、なぜ埼玉県がウーマノミクスを推進しているかを理解することができたようです。

 最後に学生に書かせた「今日学んだこと」をいくつか紹介します。
・女性の就職率を低下させないためにも、男女ともに仕事と家庭を両立することが重要である。自分のライフデザインについてよく考えていきたい(A.M男子)

・女性が働きやすい会社は男性も働きやすいということは、細かなことまで配慮がなされていることだと思った(M.N女子)

・自分が結婚したときに、女性を辞めさせないような努力もしっかりしていこうと思います(W.N男子)

・ウーマノミクスの考え方で、女性が働きやすい会社がよい会社ということに納得しました。これも会社選びの参考にしたいと思います(I.K男子)

・大学卒業後、正社員で働こうとは考えていましたが、結婚して子どもができた後のことまでは考えていなかったので、考えるきっかけとなった講義には本当に感謝しています(O.R女子)

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 先を見据えた考え方が足りない学生にとって、会社選びの基準として、女性が働きやすい会社という視点が持てたこと、働き続けることの大切さを再認識できたことは何よりでした。

 多様な働き方実践企業は、埼玉版ウーマノミクスサイトで検索できます。

 祭日返上で講演いただきました本谷様、コーディネートしていただいた今川様、ありがとうございました。

11月23日オープンキャンパス模擬授業

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観光地びっくり事件簿 ―ヒトがもたらす影響とは―

現代文化学部 平井純子准教授

 北海道にはキタキツネが生息しています。もし野生のキタキツネが、みなさんのもとに寄ってきたら、きっとうれしいですよね。思わずもっている菓子などをあげたくなってしまうかもしれません。実際、北海道の道東地域へ行くと、道沿いにキタキツネが出てきます。「かわいい♡」と誰もが思うでしょう。そして車を停めると、そのキツネが寄ってきます。なぜでしょうか?そう、ヒトに食べ物をもらえるからです。「おねだりギツネ」と呼ばれるこのキツネ、その後どのような一生を送るのか想像したことがありますか?

 「旅の恥はかき捨て」という言葉があります。普段なら恥ずかしくてできないようなことも、旅先ではその場限りのことだと思ってしてしまうものだ、という意味。しかし、これをどんな旅先でも実践してしまったら、その地は一体どうなってしまうのでしょうか?

 この授業では、観光地で繰り広げられる様々な問題と、ヒトが自然に対してどのような影響を与えているのかについて、考えていきたいと思います。

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北海道に生息するキタキツネ

フィールドトリップⅠ ―成田空港バックヤードツアー―

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現代文化学部 小林奈穂美准教授

 現代文化学部の新カリキュラムである「フィールドトリップⅠ」では、観光ホスピタリティコースの教員が交代で学生を学外に連れ出し、現場で様々な体験をするという授業を行っています。11月10日(日)には小林奈穂美が担当する第5回が行われました。
 今回の目的は空港を支える業務の中で、センディング業務とケータリングサービスの仕事を見学することです。

 まず、出発ロビーに集合しました。旅行会社のパッケージツアーのお客様をスムーズに出国させるために大変重要であるセンディング業務について学びました。団体受付の内容を伺い、パスポートの名前の確認、手荷物の確認など、すべてが確認であるということ、定時出発を目指すことが航空会社の特性であること、航空会社のカウンターは定位置ではなく、1日の中でも変わることなど、集合場所で丁寧に説明していただきました。

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 次に移動しながらの説明では、4階出発ロビーの幅は550メートルあるので、遠方の航空会社カウンターまで行かずにチェックインができるように工夫されていること、大型荷物専用検査台について、9.11後のセキュリティチェックの変化について、第1ターミナルと第2ターミナルの違いについてなど、センディングという業務をしていなければわからないことを解説していただきました。途中、屋上階の見学デッキで小休止のあと、2階から1階までの移動中には、VIP対応や留学生のサポートなど、到着ロビーにおけるセンディング業務についての説明まで、約1時間30分に亘り丁寧に説明していただきました。

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 1階到着ロビーでは、ケータリング会社のCOSMOの本間次長が待っていて下さいました。強風の中、機内食を作っている工場まで徒歩で移動です。空港から10分程で到着すると、A380専用の機内食運搬用トラック2台が出迎えてくれました。応接室にはすでにブリティッシュ・エアウエイズのエコノミークラス用の食事が用意されていました。本間次長からひととおり説明を受け、チキンとミートボールのいずれかを選択して、早速頂きました。見た目より、ボリューム満点でした。食材は日本産ですが、ミネラルウォーターやバターはイギリスから空輸されているものを使っているそうです。珈琲まで頂いた後、工場見学用の白衣、帽子、靴カバーを付けていざ見学です。

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 ここは、サラダとデザート、そしてファーストクラス、ビジネスクラスの機内食を作っている工場で、約500名の従業員が毎日10,000食を作っているそうです。指示書に沿って仕込みや調理、盛り付けの様子を目の前で見学させていただきました。零下20℃の保管エリア、保税エリアと隅々まで見学させていただきました。そのほとんどが手作りだったことには大変驚きました。工場内は、複数の航空会社の機内食を扱っていることもあり、撮影は禁止でしたが、学生は、工場の様子をしっかりと目に焼き付けたことでしょう。

 多くの取引先航空会社から、何度も表彰されていて、そのクオリティの高さと信頼の厚さが伺われました。

 見学後は空港まで戻り、地下1階で解散となりました。

 今回、ヨーロッパ専門の旅行会社である、株式会社ワールド・ストリームの塩路様と漆原様には、大変お世話になりました。お二人のお力添えにより、貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。

 学生への課題として、国際空港には、どんな裏方業務があるのか、どんなことを学んだかをレポートすることになっています。どんなレポートがあがってくるのか、とても楽しみです。

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学部で取り組むキャリアデザイン その5

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現代文化学部 小林奈穂美准教授

現代文化学部の2年次生必修科目である「キャリアデザイン」は、今秋、月曜日2限に展開されている科目です。今年も、10月7日と10月21日の2回に分けて、「金銭基礎教育プログラム」を実施しましたので、その様子をご紹介します。

「金銭基礎教育プログラムMoneyConnection®」とは、楽しみながらお金の本質が分かるワーク中心の授業です。高校を中心に613校、約60,000人(平成25年3月末現在)が受講しているプログラムと教材を使い、「稼ぐこと」「働くこと」が何であるか気づくように考えられています。
 講師はNPO法人育て上げネットの松野さん、大江さん、多保田さんです。

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 最初は、自由席で4人から6人のグループに分かれて座ります。まず、一人暮らしに必要な生活コストを考える個人ワークから始まります。家賃や交際費、税金や保険に必要な金額を予想し、もし、給与が20万円だったとしたら、生活していけるのかを考えシートに記入します。一人暮らしの学生もいるので、家賃や水道・光熱費はすらすら記入できても、健康保険料や住民税は意識したこともなく、相場を聞いてがくぜんとした学生も大勢いました。「こんなに税金ってかかるものなの」「20万円超えてマイナスだ」「交際費って何?」と声が上がります。

 次はカードを使ったゲーム形式のワークで、働き方と収入から生活スタイルをシミュレーションしていきます。表に稼ぎ方・働き方カードと書かれたカードを一人一枚ずつ引きます。裏面には「コンビニ店員・時給制・フリーター」「プログラマー・日給制・派遣社員」「営業・月給制・正社員」などいろいろな設定が書かれています。そこで、同じ働き方どうしが一緒になるように改めてグループに分かれます。
 
 続けて表に月給カードと書かれたカードをやはり一人一枚ずつ引きます。裏返すと「15万円」「30万円」「100万円」と書かれています。自分の引いた稼ぎ方・働き方で、次に引いた月給を稼ぐには1カ月にどのくらい働けばよいのか、一カ月は何時間あるのかを各自計算しシートに記入します。すると、時給で働いて100万円という計算が成り立たないことに気づいたり、それぞれの働き方で自由時間や食事する時間がどのくらいあるかが見えてきます。

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 そのあと、同様に暮らし方カードを引きます。「40歳・賃貸マンション・結婚していない・子どもなし」「32歳・実家・結婚している・子ども一人」などと書かれたカードを一枚ずつ手にします。今まで引いたカードと、暮らし方カードの設定で、なにをどう感じたか、その理由を書きます。「これじゃ、無理」「お金があっても、この歳で一人暮らしでは寂しい」「結婚していてフリーターじゃまずい」「これじゃ、一生、実家生活だ」など、グループ内で話が盛り上がります。

 最後に松野さんたちからご自身の体験を話していただきました。松野さんは今までに約40種類の仕事をしたことがあり、特に自衛隊時代の話には、皆、食い入るように聞いていました。
 
 受講生は、「今まで、あまりにもお金を自分の欲求のままに使ってしまっていたことや、このまま浪費し続けると必ず生活に困るときが来ると気付いた」「今のうちから貯金します」「お金と仕事の重要さが具体的に理解できた」「来年から1人暮らしを始める予定だが、充分な貯金がないという現実突き付けられた」「給与にも時間にも限度があるので将来、結婚や子どもができたときのことを考えると、正社員になることが大切だと思う」などの感想がありました。
 
 このようにして、未来の生活をリアルにイメージすることで、少し先のことを意識しながら、稼ぎ方・働き方を選択することの大切さを学ぶことができたようです。

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学部DAY実施報告その①

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 11月26日(火)は、全学的に学部DAYという、特別授業が全学的に実施されました。学部DAYとは、通常の授業の枠組みではできない学びを経験してもらうために、学部ごとにさまざまな取組をするための日として、毎年実施されています。
 現代文化学部では、"キャリア"をキーワードに各学年ごとに分かれて企画し、実施しました。今回は1年次生対象の学外プログラムについて報告いたします。

学外企画『飯能日高消防本部見学』

現代文化学部 狐塚賢一郎教授

 11月26日(火)の学部Dayに、現代文化学部では「飯能日高消防本部の施設見学及び普通救命講習受講」を行いました。当日は男子5名、女子7名の合計12名と意外にも女子の多い見学となりました。

 午前中は、地震体験、煙り体験で災害時の対応について学んだ他、消防本部の施設見学を行い消防士の皆さんの業務について説明を受けました。その中では救急車や各種消防車、消防士の方たちが消火活動で身につける装備にもふれさせていただき、消防や救命救急の業務の一端を知ることができました。

 午後は場所を体育館に移し、普通救命講習を受講し、3班にわかれて消防士の皆さんの懇切丁寧な指導のもと、心肺蘇生法とAED使用法を学び、最後に全員「普通救命講習修了証」をいただきました。

 日頃接することの少ない消防士の方々の業務や訓練の大変さを実感することができたことは学生にとっても大いに刺激になったことと思います。また救急救命講習で得た知識は活かすことがないにこしたことはないですが、いざという緊急時への備えをもつことの大切さを再確認することにもなりました。

 今回、大変快く、また親切に御対応いただいた飯能日高消防本部職員の皆様に心より御礼を申し上げます。

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里山の素材でクリスマス・リースを作りました

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現代文化学部 平井純子准教授

 エコツーリズム入門の授業の一環として、里山の素材を利用したクリスマス・リース作りを行いました。

 木に絡みつくツル性の植物は「絞殺し」をする厄介なもの。今回は伐採したフジのツルを有効活用するため、里山の素材を使いつつ、大きなクリスマス・リースを作り、みなさんに季節感を楽しんでいただこうと企画したものです。

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直径60cmほどに丸めたフジツルのリースに、ヒノキの葉を挟み込みます。

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こんもりと、たくさん。

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木に絡みついたテイカカズラをヒモの代わりに使い、ヒノキの葉を固定します。

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全体のバランスを整えた緑のリースに、マンリョウやツルウメモドキ、カラスウリの実を飾り付け。今、里山にはあまり赤いものがなかったので、アクセントに市販の小さなリースも飾り付けました。

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 そして設置です。許可をいただき、第二講義棟の吹き抜けに飾らせていただきました。

 作成した学生たちは、「イメージしたよりもずっと良いものになった!」「自然のものだけでこんなにできると思わなかった」「楽しかった!」と。

 学生たちが作成したクリスマス・リース、お楽しみください!

授業の風景−演習Ⅰ・Ⅱから−

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現代文化学部 檜皮貴子准教授

 檜皮ゼミは、「体育・スポーツの指導を考える」という観点で授業を展開しています。その一環として、今回は「体操の作品を創る・発表する」ことに取り組みました。

 体操の作品を創る手順である、①手具、曲を決める ②目的に応じて動きを考える ③考えた動きを曲に合わせて構成することを確認しながら、学びを進めました。

 今回は、グループでの動きが中心となった「Gボール」を用いた作品が出来上がりました。

 そして、その成果の発表として、11月23日(土)に開催された「第13回全日本ちゃれんGボール大会」に出場しました。この大会は、いかに「Gボール」を巧みに、上手に乗りこなすことができるかを競う大会です。計測部門、シンクロの部、オープン演技の部があり、学生のみなさんは計測部門とオープン演技の部に参加しました。

 競技と言っても順位を競うことだけに価値が置かれている大会ではなく、様々な世代が集まり、仲間とともにからだを動かす素朴な喜びが大切にされた大会でした。そのため、日頃、競技スポーツの世界で頑張っている学生のみなさんにとって、スポーツをより広い視野で見ることができた機会になったのではないかと思います。

 結果は、以下の通りでした。

【計測部門 シニア2部】

準優勝 佐藤大地(現代文化3年)
3位 大野章汰(現代文化4年)
3位 小林史弥(現代文化3年)

20131213_challange.jpg写真 計測部門(ローリング)の様子【写真提供:日本Gボール協会】

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写真 計測部門(バランス)の様子【写真提供:日本Gボール協会】

 ゼミ生みんなで創作した演技を発表したオープン演技の部では、入賞とはなりませんでしたが、会場の皆さんからいただいた応援と歓声と拍手が何よりも心に響く体験になったことと思います。学生の皆さん、ナイス!ちゃれんG!!でした。

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写真 オープン演技の部

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写真 オープン演技の部

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写真 ナイス!ちゃれんGした学生のみなさん

授業の風景-卒業研究-

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現代文化学部 天野宏司准教授

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 現代文化学部では、4年次生に対し「卒業研究」を必修科目として課しています。2013年度の〆切りは12月19日(木)の16:30。天野のゼミでは、すでに完成し印刷も終えて提出するだけの学生もいれば、自分で集めた調査データの整理すら終わってない学生もいます。

 この写真が撮影されたのは12月15日(日)の18:00。〆切りまで100時間を切って学生達も焦りが出てきました。この日は朝からパソコンを持参して大学に集まり、一日掛けて指導を受けましたので、ようやく終わりが見えてきたものはあと少し!一方でまだまだ終わりが見えずに、二言目には「だから夏休みにきちんと調査をしろと行っただろう」と小言を言われ続けている学生も、眠い目をこすりながら、フロンティアタワーのセミナールームで作業をしています。

 卒業研究を書かせる目的は、教育の質保証も目的のひとつですが、それと同じくらいの比重で、「目的に向かってきちんと計画的に事に当たる習慣を身につけさせる」ことにあると考えていますが、どうも天野はこの教育に失敗をしたようです・・・

 無事期限内に提出ができたらば、1月11日(土)に予定されている卒業研究発表会で、1人15分の持ち時間で、自分の卒業研究について報告をせねば卒業を認められません。せめてその準備くらいは「計画的に」実現してほしいと、天野も眠い目をこすりながら思っています。

卒業論文の提出が行われました

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現代文化学部長 本間邦雄

 2013年12月19日、本日は駿河台大学での4年間の学びの集大成である卒業研究の提出日でした。午前中からそれぞれ完成した研究論文を手に、提出会場で題名や体裁に不備がないかのチェックを受け、問題がなければ提出となります。

 なかには、10月に届け出た題目と違った題目で提出をしようとする学生もいて、これはどういうことか?と、受け取りをしてもらえずに突き返されるケースもあります。

 現代文化学部では、卒業研究の指導に当たり、7月に仮題目、10月に本題目の届け出をして卒業研究の執筆をさせています。これは、締切間際になって慌てて取り組むのではなく、長期間にわたり、スケジュールをしっかりと自己管理しながら完成に向けて努力をして欲しいからにほかなりません。多くの学生はこの期待に応えてくれましたが、このような学生も一部いたのは残念にほかありません。

 無事提出できたみなさんには、1月11日の卒業研究発表会が待っています。その場で15分間の報告をしてはじめて卒業研究の単位認定を受ける資格が出てきますので、今からその準備を入念に進めて下さい。

 まずはお疲れ様でした。もうひと頑張りを忘れずに。

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学部DAY実施報告その②

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 11月26日(火)は、全学的に学部DAYという、特別授業が全学的に実施されました。学部DAYとは、通常の授業の枠組みではできない学びを経験してもらうために、学部ごとにさまざまな取組をするための日として、毎年実施されています。

 現代文化学部では、"キャリア"をキーワードに各学年ごとに分かれて企画し、実施しました。今回は2年次生対象の学内プログラムについて報告いたします。

学内企画『はたかち』カードを使った自己理解とグループワーク

現代文化学部 小林奈穂美准教授

 2年次生必修科目であるキャリアデザインの授業の一環として約2時間、121名が参加して行われました。講師にお招きしました作田 稔氏は、「はたかち」カードを開発した、NPO法人日本キャリア・カウンセリング研究会の理事でいらっしゃいます。同研究会からファシリテーターとして、堤氏、平氏、長洲氏にもお手伝いいただきました。

 内容は、働くうえでの価値観について考えを深め、言葉にして表現をするために開発された『はたかち』カードを使い、言葉を大切に使いながら小グループによる、自然な気づきを深めるワークショップです。個人ワークとグループワークでお互い自分について語る時間を十分にとりながら進めるという進め方です。

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 最後には、内的キャリアの意味・意義・価値についてまとめられ、ファシリテーターの方々おひとりずつ、学生への暖かいメッセージをいただきました。豊富なキャリアをお持ちの皆様の話は、学生にも説得力があったようです。終始、和やかな雰囲気のまま終わることができました。
 以下、学生のコメントを2回に分けて紹介します。

  • 改めて自分が就職について何を大切にしているのかが再認識できたと思う。来年、自分が就活している時期に考えていることも違うと思うので、カードを大切に保管して、今後も使えるようにしていこうと思う。(男子学生O・Y)
  • 人と人をつなぐのは、コミュニケーションなんだと思う。コミュニケーションを行うことで、相手を理解し、自分のことを理解してもらうことによって人はつながると思いました。最初はあまり話せなかったけれど、だんだん話せるようになり相手とも笑い合えたり、今まで経験できないことを経験した気がしました。(男子学生Y・S)
  • これからは、しっかりと自分の気持ちと向き合って就職のことを考えていきたいと思った。また、今まで経験できなかった経験を積極的にして、その後の気持ちがどう変化したのかをはたかちカードを使って、しっかり確認したいと思う。(女子学生M・M)
  • 安心して話せる場をつくることは、とても相手にとって大切なことだと感じました。知らない人と話す、自分の考えを伝えることは怖いし苦手です。今回のグループワークは他の三人が話しやすい雰囲気をつくってくれたので、あまり怖いと感じることはなかったです。私はこの機会に人前で話すことを怖いと思わず、自分の気持ちを伝えられるようにしていきたいです。(女子学生T・M)
  • 自分自身のことを改めて理解するきっかけをこのカードは与えてくれたと思います。(男子学生K・K)
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